2020年4月10日金曜日

「国語の先生からのおすすめ本」(1年生教科書より)


国語1(光村図書) p.8087「光る地平線」魚住 直子


 

ライオン、チーター、ヒョウ…サバンナで生きる肉食動物たち。ギラギラ光るするどい目や、ゾッとするようなきばをテレビや図鑑などで見たことがある人も多いでしょう。多くの人が彼らのことを“強いもの”としてイメージするのではないでしょうか。

けれども、この物語に登場する彼らはその印象とはかけ離れた姿です。獲物をねらう気力はなく、他の者と争うこともありません。主人公である若いライオンもその中の一人です。さみしさを抱えて一人で生きてきた彼は、今にも倒れそうな時にある列に出会います。

彼らの視線の先には年老いたライオン、そして彼の配る肉があります。自分で食べ物を手に入れなくてはならない世界で、なぜ年老いたライオンは周りへ肉を分け与えるのでしょうか。

家で過ごす時間が長くなり、なかなか外の空気も吸えなくていやだなぁ、と思っているかもしれません。ライオンの生き方をのぞいたり、老いたライオンの気持ちを考えたりして、大自然の風を感じてみましょう。